「本当の収穫」

 

 


 “食欲の秋”と申しますが、やわらぎ川内では寒くなる頃、様々な秋の味覚を楽しむ事が出来ます。

 今年も11月半ばには、他の事業所のお年寄りを招待し、“芋掘り大会”を開催しました。

 昔とった杵柄で、イキイキと鍬を持つ方、

 

 また、「どんなのが出てくるかな?」と、ワクワクしながら掘られる方、

 

 中には芋掘りを横目に、石鎚山を望みながら自然を満喫される方もおり、

 参加者それぞれが、個々の楽しみ方で、有意義な芋掘りを堪能されました。

 

 

 

    また、11月後半には、“紅マドンナ”の収穫に出かけました。

    これは松山市にあるミカン畑を法人で借り、各事業所に1本ずつ配当されている物です。

    去年はスタートと言う事もあり、実が熟す前に落ちてしまったり、

 

    収穫時期を逃してしまいましたが、

    今年は、甘くて、とても美味しい実がたわわに実り、

 

    紅マドンナの豪華なミカン狩りを楽しむ事が出来ました。

 

 

 

                12月に入ると庭にある渋柿の収穫をしました。

                今年は裏年で実の数はかなり少なかったのですが、大きく立派な柿が実り、柿をもいだ後、皆で皮を剥き、

                来年のお正月用として軒下に吊るし、干し柿にしました。

 

 


 毎年こうして収穫を楽しめるのも、下準備をして下さっている方々に感謝するのは勿論ですが、

 同行する職員達の陰に隠れた涙ぐましい努力の賜物とも言えます。

 と言うのも、中には収穫中に、芋を生のまま口にしようとする方、渋柿をそのままかじってしまわれる方、

 その場におられず徘徊される方等、不穏になる方がおられるのも現状です。

 

 その都度職員達は、

 「どうか事故なく無事収穫できますように」と、

 

 参加されたお年寄り一人一人の行動を把握しながら、

 安全で楽しく収穫ができるよう、全身全霊支援しているのです。

 

 

    

    こういった収穫時に見せる、お年寄りの満面の笑顔、おどけた表情、

 

    また、畑を飛び交う喜びの言霊の数々は、

    決して日常で拝見出来るものではありません。

    大変だからこそ、素敵な笑顔に触れ、

 

    何事もなく無事に終えた時、

 

    職員にとって、かけがえのない喜びや、達成感と言う収穫が得られ、

 

    また次頑張ろうと思えるのではないでしょうか。

 

    今年も大地の恵みに感謝しながら、秋の味覚を存分にいただきます!

 

                            グループホームやわらぎ川内

                                     竹﨑 かなえ