暑い毎日が続いていますね。
皆様、お変わりありませんか?
暑いのは苦手ですが、夏が大好きなぷうさんの宇都宮です。
今日は、この夏のダンスの活動について書かせて頂きます。
笠岡諸島アートブリッジ2016というイベントの招聘アーティストとして、岡山の笠岡諸島にある北木島に行ってきました。
北木島は、石材の島で最盛期の1957年には、127ヶ所の丁場(石材切出場)があったそうです。
現在は国の重要文化財にしていされている日本銀行本店本館にも北木島の花崗岩が外装で使用されているそうです。
石で栄えた北木島ですが、現在稼働している丁場は2ヶ所しかありません。
役目を終えた丁場に何年もの年月をかけ雨水が溜まり、まるで中国の桂林を思わせるような趣深い丁場湖になっています。
島のあちこちに今は稼働していない石工場がいくつもあり、産業の栄枯盛衰を目の当たりにし、なんともいえない気持ちになりました。
ここで、ヤミーダンスと石の楽器を演奏する音楽家の象さんと、
7月に3日間・8月に3日間の計6日間、島の人々にも参加してもらいながら滞在制作を行いました。
なかなかダンスと言っても、島の皆さんには受け入れられないので、島は大きく3つの地区があるのですが、まず初めに自己紹介を兼ねたパフォーマンスをそれぞれの地区で行いました。
ただ普通にやってもなかなか受け入れられないだろうし、なんか垣根がなくなるアイデアはないものか…??と。
皆で、あーだこーだと作戦会議。
そこでダンスと音楽が身近に感じてもらえるようにと考えついたのが、なんと!ダンス大喜利!!
自分で言うのもあれですが、これがなかなか面白くて、観に来てくれた島民の皆さんとの距離をぐっと縮めてくれました。
島の印象を言葉(お題)にして、あみだくじで当たった言葉(お題)に即興でダンスと音楽をつけていくというものです。
もちろん、あみだくじは島民のみなさんに選んでもらうので、自分がなにが当たるか楽しみにしてもらいつつ、当たった言葉がどんなダンスや音楽になっていくのかを楽しんでもらうというあんばいです。
分かりずらいダンスの表現があると、
音楽の象さんがうまい具合に「今、それどうなってるの?」と合いの手を入れてくれ、
こちらも「今、釣り上げられて、まな板の上でピチピチしてます!!」と、踊りながらも返答すると、お客様も一斉に大爆笑でした。
ちなみにこの時のお題は 「魚」でした。いや~「魚」で踊るの難しかったな~(笑)
ダンス大喜利、段々と味をしめお客様にもお題を出してもらいました。
小学一年の男の子からは、「カレー」しかも「ドライカレ」ーのお題を頂きました。
さて、これまたどうしたものか…とも思ったのですが、そこは百戦錬磨(?)のダンサー魂で、当たって砕けろ精神に火が付くのでありました。
やりきったところでその子の元まで行き手を差し出すと、なんと、なんと、食べてくれました!
これには私も驚いたのですが、この子の想像力にお客様も大拍手でした~。
こうして打ち解けてくると、北木島に伝わる ”石切唄” も逆に披露してもらったりして、さらに盛り上がる!!
伝統である石切唄を今も大切に受け継いでおられ、小学生以上はみんな歌えるんです。
だんだんと島のことを教えてもらい、それがその場で歌になり、音楽になり、ダンスになる。こういう瞬間は、本当にワクワクします!
そうやって生まれたのが、 みんなで作った ”北木島音頭”です。
上は80代のおばあちゃんから、漁師や石屋のおいちゃんも。下は何歳だろ?かなりのチビッコまで、一緒に歌って踊る。
世代を超えた音楽とダンスの輪が広がっていく。それはそれは心に響く感動的な瞬間でした。
こんな感じで、滞在制作楽しくワイワイ進めさせてもらった最終日、島以外のお客様もお招きし滞在制作の成果発表となるパフォーマンスを行いました。
もちろん、沢山の島の有志の皆さんにも出演してもらいました。
お客様も出演者も笑顔溢れるパフォーマンスになり、大盛況でした。
この6日間、本当に濃厚で豊かな時間でした。
島では、一にも二にも関わり作りが、大切でした。
島民の方にどう参加してもらい、パフォーマンスに出演してもらうかが大きなテーマでした。
その為に、3地区で公演したり、小学校のプール時間に父兄の方にあいさつに行ったり、中学校の夏休みの調理実習中にスカウトに行ったり、島のメインとなる地区のお宅に一軒一軒公演のチラシを持ちごあいさつやポスティングをしたり、踊ること以外の豊かな経験もいっぱいさせて頂きました。
どんなに社会が進んで便利になっても、人と人との関わりの基本は”顔を見て会って話す”まずは、そこから。ですよね!
出演者の皆さんとの集合写真♥本番終わりで、みんないい顔しています~!!
ぷうさんのおうち 宇都宮忍
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社長 (木曜日, 18 8月 2016 15:34)
なかなか面白いな~。説明文もよくて、目に浮かぶよう。
現代風ダンスと社会の表舞台から忘れ去られつつある島民の交流が胸打つものがありますねえ。
あなたのダンスをまだ見たことがないので、みんなにも一度見せる機会を作ってもらいたいものです。
スタッフの中に、ダンスをやろうという人いないかなあ。