「春眠暁を覚えず」という言葉があるが、私は年中早起きである。
「さあ、今日は何をやろうか」などと考えているとムズムズして、ゆっくり布団の中にいられない、これは若さのせいか、或いは残り少ない逝く春を惜しむ人間の根源的なものなのか、いずれにせよ、3時〜4時に目が覚める。
そこで、夜明けまでの時間を多読と、とりとめもない空想で時間を潰す。 最近ハマっているのが、宇宙の話である。
つい最近まで、「宇宙は永遠普遍である。星の生成消滅はあっても、宇宙の大きさそのものは変わらない。」と考えられていた(アインシュタインでさえこれを信じていた)。
ところが、現代宇宙科学では、宇宙は絶えず速いスピードで膨張しているというのだ。
宇宙のはじまりは、138億年前、原始より小さいミクロの存在から始まったというのは驚きである。その小さなものが、最初のビックバンで数十センチの大きさの火の玉のスープのようになり膨張を繰返し現在の宇宙になり、その膨張は現在も続いているという。
1964年に、「宇宙の化石」宇宙背景放射が発見され、ビッグバン宇宙論の正さが証明され、現代宇宙論の基本となっている。
私達の住む銀河系に太陽が生まれたのは46億年前、地球に生命が誕生したのが38億年前、銀河は円盤状で直径10万光年、地球は銀河の中心から少しはずれた所にある。
このような宇宙の状態が解明されてきたのは、人工衛星に望遠鏡をのせて打ち上げ600キロ上空で星空を観察することができるようになったことと、物理学の発展によるものである。
その銀河の数たるや、少なくとも1万個以上というのである。
ところが2500年前の仏教「華厳経」に、これに相通じる記述がある。
「宇宙には宇宙に広がる大方広仏がいらっしゃり、宇宙の真理を説いておられる。
その経典たるや十三千大千世界、即ち十個の宇宙を木端微塵に砕いた数の詩句があり、そのほんの一部を地球へ持ち帰ったのが華厳経。
この大方広仏を表したのが奈良東大寺の大仏さま廬舎那仏である。」
宇宙に広がる大きな仏様を表現しようとして、その当時、人間の力で、できた最大ということであろうが、経典には宇宙について もっと他に記述があるようなので経典の宇宙論と現代科学の宇宙論を調べてみたいと思う。
あ〜眠れない!!
寺川 勲雄
2008年モンゴルでの皆既日食
希薄なガスの層コロナがよく見える。
私たちの住む銀河系の測量図面
地球はSunと書かれた場所、
中心から2万6100光年の距離にある。